写真でなんとなくご想像がつくかもしれませんが、無印良品(正確には、おそらく無印良品の前身「良品計画」)です。
母からもらい受けたのは、進学で九州から上京する18歳の春。荷物は新居に先に郵送しており、その際にうっかりお気に入りバッグも合わせて送ってしまった私に、それまで母が使っていたこのバッグを持たせてくれました。東京に着いてからバッグを開けると、一番下に母の手紙と私の好きな料理の手書きレシピが入っていて、母らしい優しさに大泣きしてしまったことを覚えています。
無難でシンプルなデザインで、2泊分ほどの荷物が入ります。軽くて丈夫で、洗っても型崩れせず、学生時はもちろん社会人になっても海外旅行にも出張時にも重宝していました。四半世紀以上使いこみ、さすがにくたびれていますが、今も家族の旅行など持ち物に気を使わなくていい時には好んで利用しています。
お世辞にも丁重に扱ってきたとはいえず、割とワイルドな使われ方を経てそろそろ30年選手です。それでも今も使えるバッグなんて、コスパが良すぎます(価格は知りませんが…)。私にとって無印といえばこのバッグのイメージが強く、今も好印象しかありません。
母親から受け継いだバッグというとハイブランドが相場(?)かもしれず、少しばかり照れますが、私にとっては唯一無二の、人生のお守りのようなバッグです。胸を張って、これからも大事にしていこうと思うところなのでした。