2022年10月17日
こんにちは!関西在住のTです。
今回のブログテーマは「雪」。
私は、幼少より、関西に住んでおり、雪と遭遇するのは、年に数回。
積もる確率は更に低いので、雪は、特別で憧れます。
中学1年の冬、学校主催で希望者のみが参加する、スキーキャンプが開催されました。
行先は、新潟県妙高市赤倉。
スキーウェアは持っていないので、両親と買いに行き、
ゲレンデはどれくらい寒いのか見当がつかず、温かい下着をたくさん詰め込みました。
「初めて」夜行バスに乗り、「初めて」長野県の、とあるSAで、
深夜のピーンと張った冬の空気とガソリンの匂いの中、
「初めて」長野名物のおやきを食べました。(おいしかった!)
とにかく、「初めて」のオンパレードで、ゲレンデに早く踏み込み楽しみたいという期待も相まって、
ドキドキが止まらない13歳…。
父は北海道育ちだったので、「スキーなんて、かんたんかんたん。あんな楽しいものはないぞ。」と、
常日頃から、話していました。
あまり運動神経が良い方ではない父がそういうのだから、難なく、すぐに滑れる予定でした。
しかし想像していなかったことが次々と起こったのです…!!
まず、吹雪く雪山は、視界を奪い、とても厳しい世界だったのです。前が見えない…。
リフトに乗り降りするタイミングが全くつかめません。こわすぎる。
スキーの板は、自分の足を思うように動かしてくれず、基本のハの字が、難しくてたまりません。
とにかく楽しくなくて、そこにはたくさんの「恐怖」が在りました。
二日目の朝、隣で寝ていた親友から、
「夜中、おっきな声で、寝言ゆーてたで。お母さんと電話してる夢見とったやろ?」と言われました。
どうも、母に助けを求めていたらしいです!
途中で帰ることもできず、なんとか5日間の行程をこなし、ボーゲンができるようになりました。
そして、ゲレンデは、毎日、吹雪いているわけではないことを知り、
穏やかな晴れ間には、目線を遠くにやって、景色を楽しみ、
風になった気持ちで滑れるようにもなりました。
その後、大学を卒業するまで、ゲレンデに何度か遊びに行きました。
しかし、上手く滑れるようになってからの思い出よりも、
「初めてスキーをした日」に起こったことを、雪が降れば、思い出すのです。
あの日の期待値と現実の乖離の経験から、
私にとって雪は、ほろ苦い思い出をそっと連れてくる存在になりました。
しかし、今年も、美しく舞う雪に、どうしても会いたいと思っています。
最後まで読んでくださりありがとうございました!