2024年9月18日
こんにちは、横浜在住のFです。
今回は「歴史上の人物」がテーマですが、実は私の先祖にはちょっとだけ名のある画家がいます。
地元で美術をやっている人くらいしかわからないと思いますが、一応県立美術館の常設展示にも作品が飾られています。
出産のために里帰りしていたときのこと。
暇だったので美術館をぶらぶらしていて常設コーナーを見ている時にちょうど団体さんを美術館のガイドが案内していて、「こちらの絵の作者である〇〇は、家業を継がずに画家として生きることを選び・・・」などと説明されているのを横で聞きながら、「ご先祖の破天荒な人生がこのように紹介されているのか・・・」となんだか気恥ずかしいような気持になったりしたことも。団体さんも横でぼーっと突っ立っていた妊婦がその画家の子孫だとは思いもしなかったでしょう。
中学や高校の美術の時間には、変に期待をされるのが辛かった・・・。
私の絵の才能は限りなく平凡です。飛びぬけて個性的か、いっそドヘタならネタにもなったのに。
いつだったか風景画を描いたときに、「おお!この街の風景をこんな色で表現するなんてさすが〇〇の子孫だ!!」と謎に褒められたことがありますが、使い慣れない油絵具、色を重ねすぎて訳が分からなくなっただけです。
完全に「子孫フィルター」。そして次の作品が大したことなくてがっかりされるのです。
勝手に期待されてがっかりされて微妙な空気になるの、すごく損した気分になります。
田舎なので担任が私のルーツを美術の先生に話すのか、なぜか知っているんですよね。美術の先生が変わる度にこの、「勝手に子孫フィルターを通して期待される」ループが発生していました。
大学進学を機に横浜に引っ越してきてからは地元でのルーツなどを聞かれることもないため「子孫フィルター」の呪いからも解放。
しかし、少しくらいはアートの才能を受け継ぎたかったなあ。
やがて横浜で結婚して子供も生まれ、子どもがまだ小さいころ、お絵描き帳をパラパラ見ていたらとんでもない才能の絵を見つけてしまいました。
それがこちら。
息子と思われる男の子の周りを取り囲む、謎の集団。
バタバタ走ってるのは、あの人・・・?なぜか着席しているカ●ーパンマン。
食●ンマンって胸に「しょ」って書いてあるんだっけ・・・。足の角度どうなってんの。
こんなアン●ンマンの仲間たちの絵を描く人を他に見たことがない。普通もう少し本物に寄り添うやろ・・・。
オリジナリティが溢れすぎているその絵にショックを受け、と同時に猛烈に羨ましくなりました。
いっそほしかったのはこの才能。まさかこんな身近に才能を隠した人物がいたとは。
あ、これ描いたの、息子ではなく血筋とは全く関係ない夫です。
彼が遅咲きの才能を開花させて歴史に名を残すのは・・・さすがに無理か。