2021年9月17日
鬼も十八、番茶も出花な夫と出会ったのは、私が30歳の時。
結構な年の差恋愛で、しかも人生初の国際恋愛。これってもしかして巷でいう大恋愛⁉
と、両親が止めるのもきかず大盛り上がりで結婚したものの、
3年もしないうちにパッションは消え失せました。そう、エロスは儚く散ったのです。
時は経って結婚10年目。計画外に子どもができてしまいました。
正直子どもが大の苦手な私。「産んで大丈夫なんやろか……まじ自信ない」と真剣に悩みもしたのですが、
産んでみるとこれがまあ、夜泣きもイヤイヤ期もやんちゃくれも憎たらしい言葉も、
子どもの寝顔を見ればすべて許せるぅ! すべすべのほっぺたを触ってるだけでオキシトシン限界突破!
みたいなことになったのでした。そう、親の愛はほぼアガペーだったのです。
エロスの対象外になった夫はといえば、オキシトシン全開で子育てしているうちに、
完全に「産んでない長男」として認識するようになってしまいました。
一緒にまとめて面倒みたるわ! という感じです。
最近では子どもと夫の名前をしょっちゅう間違え、「それお父さんやで」と子どもに突っ込まれる始末。
友人からは「上の子と下の子の名前を間違うことはあるけど、夫と子どもは間違えんやろ」
とドン引きされましたが、あれ? ちょっと待って。
夫≒子どもってことは、エロスは消えたけど、アガペーに昇華したってこと?
もしかして、これも愛……? あれも愛……? たぶん愛……? きっと愛?(Ⓒ「愛の水中花」BY松坂慶子)
奇しくも今日は、夫の誕生日。
愛にはたくさん形があるのかもしれない、と思うようになった46歳の秋です。