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銀河鉄道と我が家の夏休み

ブログをご覧いただきありがとうございます!

岩手県出身(現在は群馬県在住)のSです!

 

今回は私の出身地にちなんだ「歴史上の人物」についてご紹介したいと思い、

いろいろと考えた結果……

歴史上の人物というテーマに沿っているのか若干不安ではありますが

岩手県出身の著名な作家である宮沢賢治について

今年の夏休みのエピソードを交えてお伝えしたいと思います。

 

私は幼い頃から宮沢賢治の作品が身近にあったので、

幼少期から今に至るまで、たくさんの童話や詩を読んできました。

その中でも、特に重いテーマを扱っている「銀河鉄道の夜」という物語は、

主人公のジョバンニに共感する点が多く、

いつか自分にも子供が生まれたら絶対に読み聞かせたい!と思っていた作品のひとつでした。

 

時は流れて娘が生まれ……

娘は宮沢賢治作品の影響を受けて星空観測大好きっ子に成長し、

家族で星空観測キャンプに行くことが我が家の恒例行事となりました。

 

そんな娘が4歳の頃、

我々家族にとってかけがえのない存在だったセントバーナード犬のパッチが、老犬介護の末に10歳で旅立ちました。

大型犬の寿命は短いと言われていましたが、こんなにも早いお別れが来るなんて……心の整理がつかない大人たち。

しかし、その隣で娘は黙々とあるものを作りはじめました。

 

「銀河鉄道のきっぷだよ。」

 

その娘のたった一言で、銀河鉄道が「なに」を乗せて「どこ」へ向かっているのか

4歳児なりに理解していることが一瞬で私に伝わってきました。

1924年頃に執筆がはじまったと言われているこの作品ですが、

今現在も子供の心に刻まれる物語だということを、母になって実感しました。

 

銀河鉄道の夜に登場する、さそり座の心臓。一等星のアンタレス。

今年の夏の星空観測キャンプでは、赤く輝くアンタレスを見つけた娘が

「アンタレスを見るとパッチを思い出すね。」とつぶやいていました。

その言葉を聞いて、私と夫は目を合わせてぐっと涙をこらえました。

 

が、次に娘が発した言葉は

「はやくキャンプから帰ってYouTube見たいなぁ。」でした!!!!

先ほどのしんみりする発言から一転して

突然、今どきの子供らしい発言が聞こえてきたので、私も夫も今度は大笑い。

今回は4泊だったからね。大好きなまいぜんシスターズ見たかったよね(笑)

まいぜんもジョバンニとカンパネルラ的な感じだよね!わかるよ!うん。

 

こうして、満点の星空の下で宮沢賢治作品の奥深さを感じつつ、

娘の中ではしっかりと現代っ子の感覚が育っていることを感じた2024年の夏休みでした。