Worker's room

重たい本

街クリワーカーのRです。お世話になり始めて約半年ですが、仕事の進め方、内容、振り返りの仕方と、日々試行錯誤が続いています。育児の合間を縫ってのお仕事で「しんどいなぁ……」が口をついて出ることもあります。

さて、今回のテーマは「座右の銘」です。
私の座右の銘は「待て、しかして希望せよ(Attendre et espérer !)」。アレクサンドル・デュマの小説『モンテ・クリスト伯』のラストで、主人公が去り際に残したのがこの台詞でした。

この言葉に出会ったのは中学生の頃。当時よく聴いていたNHKラジオのオーディオ・ドラマで、主人公を演じた内野聖陽さんの声がすごく素敵で、原作の邦訳版を父に買い揃えてもらいました。当時は持病や学校でのイジメでものすごく心が荒んでいて、そんな私の気分に、復讐に駆られる主人公の心情は重なるものが大きかったのでしょう。何度も何度も繰り返し読みました。そして、小説のラストと重なるように私の心にほんの少しの明るさをもたらしてくれたのが、この台詞でした。

以来、何かうまくいかないことや苦しいことに直面するたびに、「待て、しかして希望せよ」と自分に言い聞かせてきました。単に時間薬が必要なこともあるし、時間をかけてコツコツと積み重ねることで解決することもあります。投げ出さず、時に休むことはあっても自分の中で温め続けること。そうすれば必ずいつかよい成果を生み出せるようになる。これまでも、これからも、私が生きていく中での大切な指針です。
街クリのお仕事も、ミスをしてしまったり質を上げられずに悩む日々ですが、その一つずつに誠実に向き合って、次のお仕事のために積み上げ続けていきたいなと思っています。

中学3年のお正月に父に買ってもらった『モンテ・クリスト伯』全7巻(岩波文庫)は、四半世紀が過ぎて(年齢がバレますね)だいぶ手垢にまみれはしたものの、今も私の大切な宝物で、箱に入れて書棚に並べています。読み返す度にこの言葉に支えられた経験も思い出されて、全7巻以上の厚みのある重い本になってしまったような気がします。

長文におつき合いいただき、ありがとうございました。