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今も昔も変わらない人間の感情

こんにちは。長野県在住のIです。

今回のテーマは「歴史上の人物」。

次女が高校生だったある日、「これ、面白いから読んでみて」と本を渡されました。

それは現代語訳された清少納言の「枕草子」。

学生の頃に「春はあけぼの~」の一節は勉強しましたが、後半の内容はよく知らなかったので、

娘に借りて読んでみました。

枕草子は普段の生活の中で思ったことを気ままに書いているエッセイのような読み物です。とて

も共感できる内容が多く、またブラックユーモアも織り交ぜながら書かれていて面白かったの

で、一気に全部読んでしまいました。そして思わず買ってしまいました。

読んでいて「あー、わかるわかる!」と思って笑ってしまったものを紹介したいと思います。

①(原文) 近うて遠きもの

十二月のつごもりの日、正月のついたちの日のほど

(現代語訳) 近くて遠いもの

十二月の大みそかの日と、正月一日の間

②(原文) むつかしげなるもの

刺繡(ししゅう)の裏

(現代語訳) ごちゃごちゃして見たくないもの

刺繍(ししゅう)の裏側

③(原文) はしたなきもの

異人を呼ぶに、我ぞとさし出でたる。物など取らする折りはいとど。

(現代語訳) 気まずいもの

違う人を呼んでいるのに、自分のことだと思って顔を出した時。特に物をあげ

ようとしていたときは、実に気まずい。

(光文社「枕草子」訳:佐々木和歌子)

何百年も前の方達もやはり同じ人間で、感じることは今も昔も変わらないんだなと思い、なんと

なく親しみがわきました。

またこの枕草子をきっかけに清少納言のことを調べてみたのですが、はっきりとした生没年が不

明、母親も不明で本名すらわからないという「ミステリアスな女性」だということが判明し、さ

らに魅力を感じています。

もし同じ時代に生まれていたら、友達になりたかったな…なんて思いながら、まだ知らない清少

納言の作品をこれからもいろいろ読んでみようと思っています。

最後までお読みいただきありがとうございました。