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お勉強してもらえる?

こんにちは!いよいよ2023年も残りわずかとなりましたね。あれもこれもやらなきゃと思いつつ、何にも終わっていないことにただ焦っている関東在住Fです。でもこの年末感、好きなんですよね。忙しいと言いながらワクワク感もあって、わざわざ忙しくなるような用事を詰め込んで、新年に向かって疾走する感じ。私は昨年からシュトーレン作りにはまりまして、この時期はせっせとシュトーレンを量産し、お世話になった人に贈ったりしております。日持ちもするので年末のちょっとした手土産におすすめです。

さて、そんな年末の慌ただしい中、「勉強」というテーマについて考えていてふと思い浮かんだのは、「お勉強してもらえませんかねえ?」という使い方。

「値段を負ける、安くする」という意味での「勉強」。商談などにおいて直接的な値切る表現を避けた、婉曲表現ですね。相手の自尊心を傷つけないように、場の雰囲気を壊さないように。コミュニティの平穏を大切にする日本人らしい文化のひとつです。日本人の性質を表すように、この婉曲表現というのは昔から数多く存在します。しかし最近では「ご遠慮ください」の意味を分かっておらず、「絶対やめて」ではなく「ちょっとならOK」と解釈してしまっていて、「撮影はご遠慮ください」という張り紙があるところで2~3枚ならいいでしょと写真を撮っていた・・・というSNSでのつぶやきが炎上するなど、遠回しな表現を理解していない人が増えているという側面もあり、時代の変化とともに薄れている文化なのかもしれません。

直接口に出すのを避けたい「トイレ」についての婉曲表現では、有名なものでは「お花摘み」や「雉打ち」などがありますが、調べていると「レコーディングに行く」(レコーディング=音入れ=おトイレ。)というのがあり、なんだか昭和を感じます。逆に最近の若者の間で流行ったりしそう・・・?あとは「横浜に行く」(横浜の市外局番が045で・・・以下お察しください。)などなど。

また、婉曲表現にあたるのか・・・遠回しすぎて現代では絶対に伝わらないものといえばやっぱりこれじゃないでしょうか。夏目漱石が「I LOVE YOU」を「月が綺麗ですね」と訳したという逸話。日本人の奥ゆかしさを表現したものでとても素敵ですが、知らなければ伝わりそうにありませんね。

婉曲表現の根底にあるのは、お互いに気持ちよく円滑なコミュニケーションをとるという思いやりの精神。リモートワークが働き方のひとつとして浸透した現代では、テキストのみで意図や指示を明確に伝えることはもちろん大切ですが、見えないからこそ相手を思いやる気持ちやマナーを大事にしたいところです。街クリではこの辺りの意識が高い方が多く、社内ツールのメッセージはいつもやさしさで溢れています。直接会うことはなくてもお互いを信頼し合う関係が築けているのはこうやって居心地のよい環境づくりが土台にあるからだと感じます。

ちなみに、学校から帰宅すると「ただいまー!」と元気にランドセルを放り投げ、流れるような動作でゲームに手を伸ばす小学2年生にも「先にお勉強してもらえる?」と声をかけますが、これは完全に直接的な表現です。まあ、直球でも伝わらない相手には伝わらないということを日々かみしめるのが子育てですよね!ほんと勉強になります!