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土地の記憶

こんにちは。奈良在住のRです。
昨年1月末に新居へと移り、ちょうど1年が経ったところで「不動産」のテーマをいただき、縁のようなものを感じています。

街クリのお仕事をする中で、皆さん、「不動産」の価値はどこから来るのだろう?と考える日々なのではないでしょうか。
立地? 間取り? 設備?
私自身、家選びにこれらはとても重要な観点でした。特に立地。長らくペーパードライバーだった私にとって、スーパーや公共交通機関へのアクセスは生命線も同然。「老いても生きるのが嫌にならない家」が家選びのテーマでした(笑)。

ただ、ここ奈良においては、やはりこの地に刻まれた歴史こそが、土地≒不動産の価値を高めているように思います。
世界遺産にも登録されている平城宮跡は、とにかくだだっ広くて子どもが走り回るのに最適な場所なのですが、この地面の何層か下は、時の天皇や貴族たちがじかに踏みしめたこともあったんだなぁと、娘の足下が妙にキラキラと輝いて見えるのは、この土地の歴史、刻まれた記憶の力なのでしょう。

平城宮跡・朱雀門ひろばにて

さて、ここからは我が家の庭に眠っていた小さな記憶のお話を。

現在の我が家には小さいながらもお庭があり、庭造りも新居の楽しみの一つだったのですが、想像以上の水はけの悪さ。擁壁に囲まれた旗竿地の奥で、外注するとご予算がいくらあっても足りなさそうだったため、夫と二人、自力で排水管を通す工事(?)を敢行しました。
その際、こぶし大のきれいな石が列をなしているのを発掘。いかにも庭石という感じの石が次々と出てきたので、おそらく以前は池か水路のようなものがあったのではないかと思います。(写真を撮っておかなかったことが悔やまれます。涙)
我が家が建つ前、現在の庭の位置に建物があったことは確かなので(Googleマップの航空写真で確認)、さらにその前にあったお宅の遺構なのでしょうか。ここには立派なお庭があったのかも!?、と勝手な想像をめぐらせて楽しんでいます。
娘が幼稚園に入って一人で動き回る時間を持てるようになったら、図書館で古い航空写真でも探してみたいなぁ。

庭を掘り起こしていてもう一つおもしろかったのは、まださほど朽ちてもいないアイスバーの包みの切れ端が出てきたこと。きっと、我が家を建ててくださった方々の落し物なんでしょうね。

皆さんの足下にはどんな土地の記憶が眠っているのでしょうか。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。